「刑事免責」も謀略的冤罪誘導制度に変わりない

 日本帝國主義体制東京電力が爆発した福島第一原発のみならず、なんとか生き残った福島第二原発も廃炉するとの方針になりました。福島県民の市民感情を考えると、むしろここまで再稼働の余地を残してきたことの方が驚きというものでしょう。福島の復興を考えると第二原発も中途半端な状態にしてはならないとの判断なのでしょうが、そうなると問題になるのが新潟県です。新潟県民を分断して原発再稼働を容認しそうな知事を堕落の選択をさせたことが思い出されます。経済云々をちらつかせて疲弊した地方を分断するのは日本帝國支配層の常套手段でもあり、そのような扇動に惑わされない確固たる意志持つことが我々にも求められます。

 さて、翌日からなのですが、日本帝國主義体制東京地裁本庁にて覚せい剤密輸事件の人民拉致裁判(裁判員裁判)が始まるのですが、今年6月1日にスタートした制度を全国で初めて適用することが決まっています。それは、「刑事免責」と称するのですが、「日本版司法取引」と称されるシステムと同時にスタートしています。複数被告人共謀容疑の刑事裁判にて、ある1人が法廷証言することを条件に、証言した被告人については証言した件の証拠については自らの刑事裁判において採用しない制度です。しかし、日本帝國検察当局にとって別の証拠にて訴追できる場合には起訴される可能性もあり、必ず訴追を免れることにはならないのが特徴です。また、「日本版司法取引」の方は凶悪事件には適用されない一方、「刑事免責」はすべての罪状で適用できる特徴もあります。
 わかりやすく言うと、例えば被告人AとBが訴追され、共通のXという証拠がある場合、Aの公判にてBが証人として出廷する際、証拠XについてBにとって訴追される恐れがある場合にはBは法廷で証言拒否をする権利が保障されているのですが、証言の義務化を条件に、Bの公判については証拠Xを採用しないという交換条件にできるシステムということです。しかし、Bが刑事訴追を免れるかといえば必ずしもそうではなく、証拠X以外で有罪判決を立証できる場合には訴追される可能性もあります。もっとも、証拠Xが有罪・無罪の判断だけではなく情状面での重要な証拠になる場合もあり、仮に訴追されたところで刑が軽くなることもあります。とはいえ、Bにとっては法廷証言することはAを日本帝國捜査当局側に売り飛ばす構造であることに変わりはなく、日本帝國捜査当局の見立ての事件構図に誘導されるのは「司法取引」と根本的に同じ問題があるわけです。そして、Bにとっては日本帝國捜査当局の捜査時に必ず自らの刑事裁判に有利になるとの条件を提示されるでしょうが、証拠X以外で訴追されて結局は自らの刑事裁判に決して有利な条件を勝ち取れないことも考えられ、Bにとっても決して有利な制度でもないのです。
 もちろん、上記のケースで、AもBも有罪でありBの方が重い刑罰を科せられるべき事件真相だったとしても、Bの公判にて証拠Xが採用されなかった結果、Aの方が重い刑罰を科せられたり、証拠Xが有罪・無罪の判断に決定的な意味を持っているためにBは無罪になることも考えられます。このような裁判結果が出たところで、果たして社会全体が納得して受け入れられるのかどうかは当然問われることになります。そして、明日から始まる覚せい剤密輸事件は人民拉致裁判で、この制度は裁判について批判することを許さない思想で推進された経緯もあります。即ち、刑事免責と称する謀略的冤罪誘導制度が適用された裁判結果でさえも批判を許さないというのが明日から始まる裁判の思想となるのです。犯罪の複雑化とともに、日本帝國捜査当局としても特異な捜査手法を解禁しなければ太刀打ちできないという考えもあってなのでしょうが、日本帝國捜査当局の「事件構図を一回固定してしまうとその論理から抜け出せないまま突っ込んでしまう」体質を考えると、「日本版司法取引」も「刑事免責」も同等の謀略的冤罪誘導制度というべきものです。
 その意味で、本サイトでは謀略的冤罪誘導制度のうち、どちらかの特定を必要とする場合には続けてかっこつきで(日本版司法取引)(刑事免責)と表記することにしました。それにしても、謀略的冤罪誘導制度(刑事免責)の第一号が、裁判としても政治手法としても一切の批判を許さないシステムとして導入された人民拉致裁判によって強行されるというのは、まさに人権全体への特大型挑発行為という他ありません。そして、謀略的冤罪誘導制度(日本版司法取引)が大きく世間で取り上げられた一方で、同等の思想をもった謀略的冤罪誘導制度(刑事免責)はほとんど危険性についての世論喚起はありませんでした。謀略的冤罪誘導制度(日本版司法取引)でさえ批判がタブー化された刑事司法改正の一環だったゆえに肯定論も根強くありましたし、まして、注目されないまま強行された謀略的冤罪誘導制度(刑事免責)については日本帝國捜査当局によって恣意的に運用されるべくしてされるのでしょう。

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